小さな作品たち
2014年制作 「RUINS TO THE FUTURE」
210cmx297cm
2011年3月11日以来、福島第一原子量区発電所の周辺では、除染された放射能汚染土が黒いフレコンバックに入れられ、山積みにされている。おそらくは、この負の遺産は未来永劫、人類が戦争によって滅んだとしても残っていくのだろうか。蓋の裏には将来の絶望的な展望を示した新聞記事、未来に発掘されるかもしれない武器兵器、周辺の黒いビニール袋は汚染土を入れたフレコンバックを表現した。

2015年制作 「a little suspicion」
210cmx297cm
じわじわと将来日本の平和を脅かす可能性のある法案が可決されていく。平和憲法はこの先守られていくのだろうか、人々の人権は守られていくのだろうか?そんな疑いを平和を象徴する折り鶴と、人々の営みを象徴するシャツの折り紙で表現した。

2018年制作 「暗黒憲法」
210cmx297cm
憲法改正に向けた自民党案が示された。重要な変更は憲法の根幹である「主権在民」と「平和主義」を侵害する可能性が示されていること。これは近い将来に日本が国の方向を暗黒に大きく突き進むかも知れない恐怖を感じた。蓋の裏には上段に現在の「日本国憲法」を、下段に自民党案を、特に重要と思うところを色を変えて表現した。

2018年制作 「暗黒憲法」 210cmx297cm
2019年制作 「写経憲法」
210cmx297cm
書いて味わう写経風日本国憲法前文
個人的に「日本国憲法前文」が好きである。名文だと思う。関心がない方々にも是非一読し、各々の読み解きをしていただけたら、という思いで、制作した。「写経」という形式にしたが、宗教的な意味は無い。蓋には前文と以下の文章を貼った。一枚10円で販売。
『「日本国憲法」とは、平たく言えば日本という国家のコンセプトである。
言うまでも無くコンセプトとは「全体を通した基本的な考え方」「はじめから終わりまでの一旦した考え方」を意味する言葉である。
この法が制定された時、当時の日本人はこの「考え方」を受け入れ「憲法記念日」なる休日まで作って提灯行列で大喜びし祝った。
それはなぜか。
それまでの憲法、大日本帝国憲法では主権は国民に無く、政府の勝子な都合で戦争にかり出され、言論の自由が制限され、生活も国土もボロボロにされたから。今では当たり前の権利が許されない世の中がどれほど生きづらかったかは想像するほかはないが、この「日本国憲法」が新たな希望の光となったのであろう。
確かに、制定されて75年近くも立つので、細かい部分では修正が必要とされるのはわかる。「現実に見合わない理想論だ、ということもわかる。
しかしながら、個人的には「理想を語って何が悪い!」と言いたい。
日本という国のコンセプトが盛り込まれたこの「日本国憲法前文」だけは変えて欲しくない。日米双方の当時の人たちの反省、未来をより良くするぞ、という意気込みがあふれんばかりに盛り込まれた名文だと思うので。
今回「書いて味わう写経風日本国憲法」を実際にゆつくりと書いてみると良くわかる。ただ言い回しにおいては、現代に生きる我々にとって、多少わかりにくいところも多々あると思う。そこで自分流に書き直したものと、解説ノートを書いてみた。皆さんも「書いて味わう」前に、自分なりに読み解くとさらに味わいが深くなると思うので、お試しを。』

